1952-11-28 第15回国会 参議院 本会議 第7号
政府は極東裁判によつて厳重な判決を受けたA級戦犯をさえ釈放する手続をとつているのに、一方では、ポ宣言違反の占領政策に真向から反対し、日本の今日の惨状を来たさないために生命を賭けて闘つて来た幾多の愛国者が、未だに獄に繋がれているのであります。占領法規がすでに消滅してしまつた今日、これは甚だ奇怪至極のことであります。
政府は極東裁判によつて厳重な判決を受けたA級戦犯をさえ釈放する手続をとつているのに、一方では、ポ宣言違反の占領政策に真向から反対し、日本の今日の惨状を来たさないために生命を賭けて闘つて来た幾多の愛国者が、未だに獄に繋がれているのであります。占領法規がすでに消滅してしまつた今日、これは甚だ奇怪至極のことであります。
米軍が引続きいすわり、至るところが基地となり、その機密のために軍機保護法や国防保安法を制定することは、ポ宣言違反であり、憲法違反でありまして、本法案は断固撤廃されなければならないのであります。 第三、わが日本民族も、その歴史始まつて以来初めて米軍の占領を経験しました。七箇年の圧迫と収奪に苦しんだ日本人は、日本の完全独立と、占領軍の即時撤退を熾烈に希望し、それは国民の声となつております。
それは別として、そういう状態の中ですから、ポ宣言違反ということを特定の国について言うような場合、事きわめて重大なことでありますので、あなた方がそういう今の環境の中で、冷静にお考えになつて、ポ宣言違反というものが、他の方の陣営においてあるだろうかないだろうかというようなことをお考えになつたことはありませんか。
これは明らかに軍国主義を復活し、戰争準備と單独講和を目指すものでありまして、ポ宣言違反であり、民族の独立と世界の平和を妨害するものであります。かかる意味におきまして、日本共産党は断乎反対するものであります。(拍手)